ダイエットするなら一人で食べよう 周りにいる人たちから受ける影響は大きい
(https://www.theguardian.com/lifeandstyle/2017/mar/13/does-eating-alone-help-you-diet-obesity)
以前デンマークの大学が発表した調査結果で、「女性は魅力的な男性の前ではカロリーの低い食べ物を好む傾向がある」ことが分かっています(「Women don't fancy chips in the presence of attractive men, says science | Metro News」より)。
一方、男性は魅力的な女性の前にいても不健康な食べ物を注文することに抵抗を感じませんが、その代わりふだんよりは高いメニューを注文し、自分を成功者として見せようとする傾向がみられるそうです。
つまり女性はより健康的に、男性はより金持ちに見えるよう自分を演出する、ということが分かります。
一人で食べるか?いっしょに食べるか?
「何を」食べるかは「誰と」食べるかに影響される、といっていいでしょう。
他人と一緒に食事をすると、一人で食べているときよりもダイエットの計画から脱線してしまう可能性が高くなる、という研究結果も発表されています(「Does eating alone help you diet? | Life and style | The Guardian」より)。
ダイエットをしている150人を対象としたこの調査では、スマホのアプリを使って何をどこで食べたか記録してもらいました。
参加者にはカロリーを制限するよう依頼してあります。
そのなかで、カロリー制限に成功したのは「一人で食べているとき」だったという結果が出ました。
一方職場などではダイエット計画を続けられなくなる確率が40%上昇し、クルマの中で食事をする人も30%の確率でダイエット計画からの逸脱が見られました。
食べる量も増え、食べるスピードも上がる
これはカロリー制限などのダイエット中だけに当てはまる話ではなく、通常の食事量にもみられる傾向でした。
63人の参加者に一週間分の食生活を記録してもらった別の調査では、他人と一緒に食事をした場合は食べる量が44%増加し、一人で食べている人たちと比べて体重も増えてしまう、という結果が出ました。
一人で食べるほうがカロリー摂取量を減らし、ダイエットの効果を上げることができるのは間違いないようです。
また夫婦や家族と一緒に食べていると、食べる量が増えるだけでなく、食べるスピードも速くなってしまうことが分かっています。
これは朝・昼・晩すべての食事に当てはまる傾向でした。
また女性は、男性と一緒にテーブルについているときのほうがふだんより多めに食べてしまう、という傾向もあるようです。
友達や家族と一緒にご飯を食べるのが日常の楽しみなのに、ダイエットもしなくてはいけない ― そんな人たちにとって、これは困ったことです。
太った人が近くにいると量を多く注文してしまう
私たちは食べるものを選ぶとき、周りの人たちに影響を受けてしまう、ということを知っておく必要があります。
これは食べているものだけでなく、食べている量にも影響を受けてしまうのです。
別の実験で、太ったモデルさんが見えるテーブルに座った人は、ふだんより31.6%も多くパスタを注文してしまう、という結果が出ました。
太ったモデルさんが食べているものが何であれ、同じ結果が出たそうです。
また別の調査では、身近な友人が肥満になるとその人自身も肥満になってしまう確率が増加する、という結果が出ました。
人は、食べ物を選ぶにあたってはセルフコントロールがあまりできないものなのです。
気づかないうちに周りの人たちを真似してしまうクセがある、と言えそうです。
もし外食するときは、あらかじめネットでメニューをチェックして何を注文するか先に決めておくのも効果的です。
人が食べているのを見て「おいしそうだから」という理由で注文するのはやめましょう。
もちろん、たまには食べたいだけ食べるのも悪くありません。
しかし日常の食生活では自分の体に耳を傾け、まわりの影響はできる限り受けないように心がけましょう。