「一日一食」ってどんなダイエット?
一日に一回だけしか食事を摂らないというダイエット法が注目されてから、しばらくたちます。
実際この方法でダイエットに成功した人も多いようです。
もともとは、ダイエット法というよりは健康法・長寿法として紹介されてその知名度が上がりました。
その後ダイエット効果も期待できるということで、美容の観点からも脚光を浴びるようになったものです。
ここでは、このダイエット法の効果や、気を付けなければいけないことを改めてチェックし、できることから私たちの生活に取り入れていきたいと思います。
【見のがせない効果】
一日一食を実践して見られる明らかな効果は、「筋肉は維持しながら脂肪を燃焼できる」ということです。
さらに一回の食事で十分な栄養を摂るため、その食事については好きな量を食べられるという、通常のダイエットでは許されないことが可能になります。
【若返り効果がある「サーチュイン遺伝子」】
人の体は空腹時に「サーチュイン遺伝子」が働くようになっています。
この遺伝子は、体内の細胞にある壊れた遺伝子を発見し、修復してくれる働きがあります。
つまり、体を若い状態へリセットしてくれる遺伝子です。
一日一食の生活をしていると、日中は空腹で過ごすことになるため、その間にこのサーチュイン遺伝子が働き体が若返る、という効果が期待できるわけです。
【食べるのは夜ご飯がおすすめ】
ほとんどの専門家は、朝と昼は食事抜いて一回の食事は夜だけにする、という方法をすすめています。
夜の食事までは何も食べてはいけない、というわけではありませんが、食べるとしてもフルーツを2、3切れだけ食べる、くらいがちょうど良いでしょう。
昼間に薬を飲まなければいけない人などは、この方法で空腹状態を避けてください。
ある専門家はリンゴをすすめています。
リンゴに含まれる繊維は腸をきれいにしてくれる効果があり、また空腹感を満たす一方、ムダなカロリーは含まれていない理想的な果物のひとつです。
またコーヒーは食欲を抑える効果があると言われていますが、空腹にいきなりコーヒーを飲むと胃にダメージを与えてしまいます。
少量のビスケットなどを食べてからコーヒーを飲むと、しばらく空腹を感じなくて済むでしょう。
【満腹による睡魔に悩まされない】
お昼を食べないので、午後眠くなることはなくなるでしょう。
【しかしこんな注意点も…】
夜食べるため、寝るときにもお腹の消化が終わっていないと感じる人もいるようです。
そのため、朝起きた時に胃もたれのような感覚をおぼえるかも知れません。
これは通常1週間ほどで慣れると言われていますが、内臓に無理な負担をかけるようでは逆効果です。
続けるのが難しいと感じたら、いったんこの方法はやめるようにしましょう。
【夕食をドカ食いしてしまう…】
また、夕方になるとお腹が空いてしまうため、つい食べたいものをたくさん食べてしまうかもしれません。
これもコントロールが必要になってきます。
せっかく日中食欲を我慢しながら余分なものを摂らないようにしていたのに、夜になってピザとコーラでお腹を膨らませてしまうようでは、すべて台無しです。
タンパク質を多め、カロリーや脂肪は少なめにし、動物性よりは植物性の食品を多くとるなど、バランスを考えるようにしましょう。
1回の食事で生活に必要な栄養を確保するわけですので、メニューには今まで以上の注意が必要になります。
【ダイエット法というより健康法として試してみる】
どのダイエット法でも同じですが、この方法も、向いている人と向かない人とがいます。
たとえ向いている人でも、今までの毎日の習慣をがらりと変えることになるため、そのインパクトは想像以上に大きいといえます。
いきなり一日一食にはせず、まずは一日二食にし、そこから一日1.5食を経て夕方一食のみの生活にする、というステップを踏むのもよいでしょう。
そしてすぐにダイエット効果があらわれることを期待せず、むしろ健康法として取り組んで、体質改善を目的にしたほうが、長期的には健康・美容の両面で効果があるはずです。
いずれの場合も、自分の体と向き合い、少しでも異常を感じたら無理をせず、専門家のアドバイスを仰ぐようにしてください。