好きなことで生きてゆく 「スナップチャット」アートで稼ぐ青年の話
ネットで大儲け、という話はよく見聞きします。でも本当にそんなことってあるの?と半信半疑な人も多いでしょう。
ここでご紹介する一人の青年の成功例は、間違いなく「ネットで稼いだ」ことには違いありませんが、彼の場合は金儲けが目的というよりは、「やりたこと/出来ること」をやっていたら自然とお金がついてきた、というサクセスストーリーのようです。
儲けるかどうかの前に、自分のやりたいことを見つけ、それを楽しんでやり続けることが自然とチャンスを引き寄せる、ということの良い例だと思います。
主に欧米で流行っているアプリ「スナップチャット」は、おもにティーンの若者が画像のやり取りに使っていることで知られています。このアプリでは、画像を送ってから10秒で自動的に消されてしまうため、流出の心配なく画像のやり取りができることが特徴です。
最近このアプリの利用者に「プロの芸術家」が登場し、1回の投稿につき最高で6万ドル稼いだことで話題になりました。
マイケルさん(Michael Platco)は1日あたり5時間ほど自分のスマホで絵を描き、しばしば自分自身を架空のキャラクターに扮した自分自身を登場させ、このスナップチャットに投稿しています。
このアプリを通して企業のプロモーションをするのが彼の仕事なのです。
20世紀フォックス、ザ・ヴォイス、サッカー・メジャーリーグ、マリオットホテルなどが自社の商品をプロモートするたびに、マイケルさんが起用されてきました。
マイケルさんは以前は学校の先生をしていて、現在はマサチューセッツ州ボストンに住んでいます。
「2014年3月からいろいろなブランドと一緒に働いてきました。たった数か月というスピードでこれだけの規模になるなんて信じられないことです」
「イベントに行くこともあるし、自分のスナップチャット・アカウントから企業のプロモーションをしたり、企業のスナップチャット・アカウントから投稿したりすることもあります」
「最終的な目標は、企業のアカウントがどんどん大きくなり、より多くのフォロワーが付くようにすることなのです」
「毎日、長い時間働いています。コーヒーを片手にスナップチャットをずっと見ていることが多いです。このアプリには休憩というものがないですから。手がけいれんしますよ」
「最も時間がかかったのはハリー・ポッターのときで、3時間かかりました。今でも時には一つの投稿に1時間かけることもありますが、ふつうは20分くらいで終わるものがほとんどです」
「スナップチャットで企業のキャンペーンのために働くことで、最高で6万ドル稼ぎました。おかげで奨学金を返済できましたよ」
マイケルさんはスナップチャットのアプリを2013年にダウンロードし、独自の創造性を発揮して手の込んだ絵を描き、Tumblrのアカウントに投稿し始めました。
このブログがネット上で有名になると、それを見つけたウォルト・ディズニー・ワールド社から連絡があり、この会社がすでに持っていたスナップチャットのアカウントを担当してほしい、とマイケルさんにオファーしてきたのです。
「仕事が休みの時に、ディズニーのスナップチャット・アカウントに投稿していました。すると他の企業もたくさんのオファーをくれるようになったのです。そこで私は独立してこの仕事に専念することにしました」
「基本的に私は20代の体をした8歳児みたいなものです。私のお気に入りはレゴ・ジュラシック・ワールドというもので、私が普段やっているのとは少し異なりますが、一気に作っています」
マイケルさんはABCテレビとともに人気番組「プリティ・リトル・ライアーズ」のプロモーションに取り組み、成功しました。