昼寝が高血圧と心臓疾患を防ぐ
お昼寝好きには朗報です。
お昼のひと眠りは、単に活力を取り戻すだけではなく、血圧を下げ心臓発作を防ぐ効果があることが分かりました。
①高血圧の予防
ギリシャのアテネで行われた今回の調査には、平均年齢61歳、男性200人、女性186人が参加しました。
この調査で、正午に昼寝をする人は、昼寝なしで一日を過ごす人に比べると、血圧が平均して5%低く抑えられていることが判明しました。
昼寝~夜までの起きている間の血圧のみならず、夜寝ているあいだの血圧もまた、低く抑えられていました。
血圧の低い人たちは、その分心臓も健康のままでいられるため、夜もより深く質のいい睡眠が取れることが判明しました。
②心臓病の予防
またわずか5%ですが、昼寝をする人たちのほうが心臓発作の確率が低いという結果も出ました。
循環器系の病気の発生確率も10%低くなります。
③頻脈の予防
昼寝をする人は、昼寝をしない人に比べて脈拍が11%も低いことも分かりました。
また心臓の左心房は年齢とともに大きくなってゆく傾向がありますが、昼寝をする人たちの左心房は比較的小さいままでした。
「かつて昼寝は生活の一部だった」
イギリスの首相をつとめたウィンストン・チャーチルは「ランチとディナーの間に昼寝の時間をとるべきだ」と語っていた、と言われています。
また同じくイギリス首相をつとめたマーガレット・サッチャーは、午後の3時ごろは誰も執務室に入れなかった、と言われています。
今回の調査結果によると、彼らは正しかったことがわかります。
昼寝は、過度の緊張が原因で発症する高血圧を鎮めてくれるので、その分必要な薬の量も減らすことができることになります。
専門家によると、かつて昼寝はふつうの生活習慣であったようです。
しかし現代の多忙な生活では、昼寝の時間をとることができる人はまれでしょう。
「昼寝は忙しい現代人にとって最大の贅沢になってしまいました」と専門家は語っています。
(参考:A nap a day could save your life, research suggests )