71年間付き添った夫婦の最後 「最高のペアだったわ」
いまから75年前、ウィルフさんはヴェラさんと出会った。
それから4年後、二人は結婚。
夫のウィルフさんは第二次世界大戦で、イギリス空軍の兵士として活躍した。
戦後、二人は平和な日々を送り3人の息子、5人の孫、7人のひ孫、さらには2人の玄孫、と何世代にもわたって家族を見つめてきた。
しかし2016年の末になると、ウィルフさんは認知症と診断され一人でケアホームに収容された。
妻のヴェラさんはウィルフさんのもとを足しげく訪れたが、ウィルフさんの認知症は進む一方で、ついには長年連れ添ったヴェラさんのことも分からなくなってしまったという。
するとヴェラさんも急に健康状態が悪化し始め、入院。
孫のひとりがヴェラさんと最後に会ったとき、ヴェラさんはウィルフさんのことを思い出してこういったという。
「私たちは最高のペアだったのよ」。
ウィルフさんはケアホームで亡くなった。
すると同じ日、ヴェラさんも病院で息を引き取った。
別の場所で最期の時を迎えたが、二人の死亡時刻はわずか4分間しか違っていなかったという。
二人が長年暮らしたイギリスのレスターでは、二人の合同葬式を予定している。