ウォーレン・バフェットが取り組んだ代表的な6つの投資

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先日、ウォーレン・バフェット氏のバークシャー・ハザウェイ天然ガス輸送事業を買収したと報じられました。

 

 

4年前には合金メーカー「プレシジョン・キャストパーツ」を372億ドルで買収するなど、「オマハの賢人」は半世紀を超える投資家としてのキャリアで、世界的にも最大規模の企業買収をしてきました。

 

以下、バフェットがこれまで取り組んできた代表的な「6大投資」(失敗も含む)を振り返ってみましょう。

 

ゴールドマン・サックス

2008年9月、まさに金融危機の最中、バフェットは50億ドルをゴールドマン・サックスに投資しウォール・ストリートを驚かせました。 複雑な取引が行われ、その結果バフェットは50億ドル分の10%配当優先株式を得ることになります。 さらに、別の50億ドル分の株式を市場価格よりも低い価格で買うオプションも得ました。

結果、ゴールドマンはバフェットの承認にもとづいた現金を得ることが出来、またバークシャー・ハザウェイは30億ドル以上の利益を計上することになるのです。

 

テスコ

「みんなが恐れているときにあえて買う」というバフェット自身の法則は、テスコの場合成功しませんでした。 2006年、テスコが無敵だと思われていたとき、バフェットはこのイギリス最大の小売業者の株式を買い始めたのです。

2012年、バークシャー・ハザウェイの持分はテスコの全株式の5%以上を超え、第3番目の株主となりました。この直前、テスコは利益減少の見込みを発表していました。

その後テスコの経営問題はどんどん大きくなり、さらに2014年には会計スキャンダルも発覚しています。 バフェットはテスコへの投資が今までで最大の失敗であったと語っています。

 

コカ・コーラ

バフェットは、自分のお気に入りの商品を出している会社に投資することを、その戦略の一つとしてきました。 彼が持分9%を所有する世界最大のソフトドリンク・メーカーへの投資は、その戦略のよい例です。

お酒を飲まないバフェットは、一日のカロリーの1/4はコカ・コーラを飲んで摂取している、と語っています。 バフェットによると、コカ・コーラは「永遠に存在せざるを得ない会社」とのことです。

バークシャー・ハザウェイはこの投資により何十億ドルも稼いできました。

2014年、コカ・コーラの経営陣へ支払われる莫大な額の報酬に関する株主総会案に対して、バフェットはコカ・コーラ社へ反対票を投じるのは「アメリカ的でない」として株主としての投票を棄権し、大きな議論を呼びました。

 

フレディー・マック

バークシャー・ハザウェイは80年代後半に、この米国住宅ローン専門金融の株式を買い始め、最終的に9%ほどの持分を所有するに至りました。

しかしバフェットは、フレディー・マックが四半期業績予想を達成するには余りにもリスクがありすぎると判断し、その株式のほとんどを1999年に売却、27億5千万ドルの利益を計上しました。

2008年、フレディー・マックは住宅ローンの債務不履行が数十億ドルに膨れ上がり、米国政府の救済措置を受けることになるのです。

 

ジレット

バフェットによれば、ジレットがシェーバー業界に占める位置は、コカ・コーラが飲料業界に占める位置と似ているようです。 バークシャー・ハザウェイは、1980年代後半にジレット社の株式を買い始め、最大株主となります。

2005年にプロクター&ギャンブル(P&G)がジレットを買収したときには、バークシャー・ハザウェイは44億ドルの含み益を計上しました。

2014年には、P&Gが保有する電池メーカー「デュラセル」の株式と17億ドルの現金と引き換えに、P&Gの株式を譲渡しています。それまではバークシャー・ハザウェイがP&Gの最大株主でした。

 

ハインツ

バークシャー・ハザウェイは2013年、プライベート・エクイティ「3Gキャピタル」とともにハインツ社の株式を280億ドルで購入しました。 バフェットはこの買収を「私ならではの取引」と語り、ハインツのトマト・ソースへの嗜好を表明しています。

2015年3月、バフェットはチーズで知られる「クラフト」とハインツを400億ドルで合併させ、小売業の購買力に対抗する組織を作り上げました。

現在、アメリカでは新鮮で健康的な食べ物を求めて食生活が変わってきており、クラフト・ハインツは新たな変化に直面しています。

 

www.theguardian.com