ノートのとり方 「横書き形式」と「ダイアグラム形式」
学校で勉強する学生さんだけではなく、社会人として会社で働いていても、ノートに手書きでまとめる機会は多くあります。
簡潔に必要なことをまとめることが出来る人は、きっと頭の中も整理できているのでしょう。
しかし、ひょっとすると順番は逆かもしれません。
つまり、「頭の中が整理できる」から「ノートがまとまる」のではなく、「ノートがまとまる」ことで「頭の中が整理できる」という効果があるはずです。
ここではノートのまとめ方の二つのパターンについて、それぞれの特徴を説明しています。
どんな書き方をすればよいか模索している人にはもちろんのこと、すでに自分なりのノートの書き方が確立している人にとっても、何か新たな発見があるかもしれません。
【横書き/箇条書き】
私たちのほとんどがこの「横書き」または単に「箇条書き」に慣れ親しんでいます。
タイトルを書き、必要に応じてサブタイトルを加え、その下に細かいことを書き足せる広いスペースが用いられます。
役立つ書き方のコツは以下のとおりです。
- 浮かんできたアイデアやコンセプトは単に羅列するのではなく、「タイトル」として書いてゆく
- あるひとつのタイトルに関わるポイントは「サブタイトル」として書く
- 一行に付きひとつの項目に限る
- キーワードには下線を引く
- 全体をまとめたい場合は項目ごとに番号を振る
- 文章全体を無理に書こうとせず、自分なりの略語を用いて書くと見やするなる
- 後で詳細を書き足せるように、また読みやすくなるように、スペースを空けておく
【ダイアグラム/マインドマップ】
1ページを丸々全部使い、全体の構成を示したり自分のアイデアをまとめたりすることが出来ます。
「マインドマップ」と呼ばれることもあるように、頭の中にばらばらに散らばっている考えをつなげて行き、そのつながりを明確にしてくれる効果があります。
残念なことに、このタイプのノートのとり方を好まない人もいます。
学校ではこのやり方でノートをとることを教わっていないのが理由のようです。
しかしこの方法には多くの利点があります。
- あるテーマの内容を1ページにまとめることが出来るため、後で見たときにあちこちと見回す必要がない
- 一目で重要なポイントが分かる
- 関連するポイントをひとまとめに表してくれるため、全体の構成が分かりやすい
- 関連付けの出来ていない部分がどこなのかがはっきり分かるため、これから何を調査すればいいのか明確になる
(ダイアグラムの一例。自分用の手書きノートの場合は、黒一色で書きたいように書きましょう)
ダイアグラムの利点に興味を持った方も多いかもしれません。
ではどのように書いてゆけばいいのでしょうか?
- 小さくともA4サイズの紙を用意する
- 主題となる言葉をど真ん中に置く
- ひとつの主要なポイントにつきひとつの線で結ぶ
- 最初からあまり大きく書き始めない(考えを進めながら書いてゆくうちに、当初考えていたよりも多くのスペースが必要になるでしょう)
- 関係する項目を枝分かれして付け加えてゆく
- 後から追加できるように、あまりキツキツに詰め込まずスペースを空けておく
- 小さなことであっても、どのポイントと関連しているか分かるように、すでにある線から枝分かれして追加してゆく
- ポイントは出来るだけ簡潔に書き、細かい説明などは欄外に書くようにする
- 出所についてもメモしておく
この書き方に馴れるには訓練が必要です。
まずはすでに頭の中で整理されていることを題材にして、ダイアグラムを描く練習をしてみましょう。
そして自分なりにコツがつかめたら、考えを展開しながら描くようにすると良いでしょう。
(Effective note-taking - University of Reading)