食物繊維のダイエット効果とは?
食物繊維はシリアルや果物、野菜などに含まれるもので、人の体内では消化されない部分です。
元の状態からあまり変化しないまま胃や腸の中を通過してゆくため、腸の中をキレイにしてくれる効果があることが知られています。
食物繊維はお腹をいっぱいにしてくれる効果もあり、また食べ物の中に含まれる「グリセミック指数」を下げる効果も認められています(「グリセミック指数」とは血糖値の上昇度合いを示す指数です)。
さらに近年、食物繊維は腸内の善玉菌に栄養を与える効果があることも分かってきました。
この善玉菌のおかげで、私たちの体は体重を適正に保つことができるようになるのです。
【食物繊維はダイエットにどのように役立つ?】
食物繊維は、お腹の中で溶ける繊維と溶けない繊維の2種類に分けられます。
腸の健康やお通じ、そしてダイエットのためには、この両方の種類の繊維が必要です。
溶ける繊維はアボカド、ゆりね、オクラ、山芋、あしたば、海藻類、ごぼう、納豆などに含まれています。
これらは便秘のときなどに特に効果がある食品です。
溶ける繊維は水分を吸い取る性質があるため満腹なりやすく、また腸の運動を促進してくれる効果もあります。
ちょうどスポンジが水分を吸収するような働き方をします。つまり、スポンジにたっぷり水が含まれると重くなり、そのスポンジでキレイに磨けるようになるのとよく似ているのです。
一方、溶けない繊維は、いんげん豆、ひよこ豆、あずき、おから、エリンギ、えのき、切り干し大根、小麦ふすま、干し柿、アーモンドなどに多く含まれています。
溶けない繊維は、腸の働きを促進する役目を負っています。
種のある果実などを飲み込んだときは、これらの食べ物を食べると良いでしょう。
つまりは、溶ける繊維と溶けない繊維をあわせて摂取することで、お通じが定期的になり、余分なものを体内に溜め込むことはなくなるのです。
【どれくらいの食物繊維が必要?】
ではどれくらいの量の食物繊維を摂ればいいのでしょうか?
専門家は、成人は一日に25~30グラムの繊維を摂ることを勧めています。
これはいろいろなフルーツや野菜、穀物を食べることで十分摂取できる量です。
近年は低脂肪ダイエットが評価されていますが、長期的にはシリアルや穀物を摂取して安定したお腹の動きを保つほうが、より健康的な体重を維持できるのです。
実際、ダイエット効果があるといわれるサプリメントの多くは、食物繊維が原料になっています。
また上記のとおり、食物繊維はお腹をいっぱいにしてくれますので、食物繊維を積極的に摂ることで、ほかに余計なものを食べたりしなくなる、という効果も期待できるのです。
一部では食物繊維を摂りすぎるとお腹が膨れてしまう、という症状を訴える人がいます。
これは水を多く飲むことで解決できます。
食物繊維は水分を吸収することで胃や腸をスムーズに流れてゆきます。
したがって、水を多めに取ればお通じが正常化し、便秘などの心配もなくなります。
(一部「ダイエットに使い分けたい「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」
」(MICRODIET.net)を参照)