「朝食前エクササイズ」は効果的?
朝起きてすぐ、朝食の前にエクササイズをするのが近年注目されています。
何も食べずに空腹の状態で有酸素運動をすることで、体内に蓄積されている余分な脂肪を消費してしまおう、というものです。
一部ではこのエクササイズを続けて減量に成功したという話も多くあり、日本でも実践している人がいるようです。
【なぜ「効果的」と言われているのか?】
人の体内には脂肪と炭水化物(糖分)という2種類のエネルギーが蓄積されています。
私たちの頭脳は炭水化物を必要としますので、炭水化物を蓄積しておくのはとても重要になります。
そのためお腹がすくと、私たちの体は炭水化物よりも先に脂肪を消費するのです。
こうした理由から、朝起きたときの私たちの体は脂肪をエネルギー源として使うようになっています。
これはまさに私たちがダイエット効果として期待していることです。
【直接の効果を疑問視する声も】
一方、この方法は効果的に聞こえるが、どの場合にも効果が現れるとは限らない、と指摘する声もあります。
専門家によると、エクササイズで消費するのが脂肪なのか炭水化物なのかはあまり重要ではない、とのことです。
脂肪と炭水化物のバランスは、エクササイズをすれば体内で整えることができるからです。
問題なのは、せっかく朝食前にエクササイズをして脂肪を消費しても、その後多くカロリーを摂取してしまうような場合です。
もしその日中に消費できないカロリーがあると、その残りは再び脂肪として体内に蓄積されてしまうのです。
朝食前のエクササイズが功を奏するためには、朝食を含めその日一日に摂取するカロリーが朝のエクササイズで消費したカロリーを越えてはいけないことになります。
「“今日は朝たっぷりエクササイズしたから、余分にケーキを食べても大丈夫だわ”などと考えない限り、朝食前エクササイズは効果的といえるでしょう」とある研究者は語っています。
【やはりエクササイズをすることが大事】
覚えておきたいのは、カロリーの摂取と消費の順番はそれほど重要ではない、ということです。
体内の代謝がどのように行われているかということより、摂取するカロリーより消費するカロリーのほうが少ない、ということを意識することが大事です。
朝食の前でも後でも、1回のエクササイズで消費される熱量は同じですから、もし朝食前のエクササイズがあなたのライフスタイルにあっているのであれば、実行するのがよいでしょう。
大事なことはエクササイズをすること、そしてそれを続けることなのです。