転職への8つのステップを理解しよう
T・ディースブロック著、三谷武司訳『人はなぜ「死んだ馬」に乗り続けるのか?』には、転職へ向けた8つのステップが紹介されています。
ここで言う転職とは、必ずしも高い給料を求めての転職とは限りません。
本当に自分がやりたいことを見つけ出し、その道を歩み始めるための転職、いわば人生そのものを見直し、場合によってはやり直すための手段としての転職、と言っていいでしょう。
職業として今の仕事に満足している人にとっても、自分のライフワークや人間関係を見直すヒントが含まれているはずです。
自分が本当にしたいこと何なのか、それを見きわめて実行しなさい。
抜け殻みたいな生活を20年も続けちゃだめよ。
今この場で、自分の愛する道に進むことを決心できるんですもの。
本当は何がしたいの?
①転職への前段階
「何だかぼんやりと、不安を感じる。」
仕事や生活に対するぼんやりとした不満感、抑うつ的な感覚、空しさや無意味さの感覚、などを感じ始めてきます。
②意識化
「もうこれまで通りにはいかない。」
“変化”を求める願望が徐々に浮上してきて、時間をかけてようやく、その輪郭が見えてきます。
③スタートの号砲
「よしやるぞ!」
ここを去るぞという「離脱目標」、そしてどこへ逃げるかという「指向目標」が必要になります。しかし、どこへ進むかを自分で決めるのは大変なことです。ここでは指向目標をいったん脇へ置いておいて、まずは「離脱目標=スタートの号砲を撃つ勇気」を持つようにしましょう。
④創造的な探究
「自分の長所、願望、ビジョンはどこにある?」
人は「自分なんてこんなもんだ」とか「仕事というのはそういうものだ」と一度思うと、なかなかその考えを改めません。この段階で必要なのは、これまでの思考習慣との決別です。
- 自分にはどんな能力があるのか?どんな経験を持っているのか?
- 自分の関心リストにはどんなものが入ってくるのか?
- どんな仕事ならやりたいと思えるのか?
- 死ぬ前に振り返ってみて満足できるキャリアとはどんなものか?
- 以上の問いに対する答えを総合すると、どんな仕事が考えられるか?
⑤具体化
「自分に可能なプロジェクトやプロファイルとは?」
転職成功までにどんなステップを踏むべきか?
どんなルートを進むべきか?
どんな投資が必要になるのか?
―よく調査し、考えましょう。
⑥決断
「自分は何をしたいのか?」
最終決断の前に、 自分なりの評価基準を定義しておきましょう。
- 金銭的に可能か?
- 計画に自信はあるか?
- 自分の性格や生活環境に合うか?
- 計画に使える時間と資金はどれくらいあるか?
- 自立してやっていく自分の姿を想像できるか?
- サポートしてくれる人はいるか?どんな支援が得られそうか?
- 長い目で見て、その仕事に満足できそうか?
- 将来的に自分に十分な成長の可能性を与えてくれそうか?
- 転職市場の現状に照らして、この計画が実現する見込みはどの程度あるか?
⑦探究
「どこに行けば望みがかなうのか?」
どれだけ高い能力や資格を持っていても、またどれだけ素晴らしいアイデアや製品があっても、それを人に売り込むときに大切なのは、“インスピレーション”と“説得力”の二つです。
自分で自分を特別な存在だと思えていること。自分のアイデアに心底納得していること。それが必要条件です。
⑧再出発
「新しい馬に乗り換えたぞ!」
もしかしたら、最初に想像した職業とは少し違うかもしれません。でも転職というプロジェクトを一度やり遂げたのですから、このあとだって変化を続けていけるはずです!
出典: